vol.03

いつかお店がなくなっても。

2026.10.30

古久保寿樹

古久保寿樹

2026/10/31

古久保寿樹

2026/10/31

いきなりですが、

商売をするうえで、売上は大事です。

店を守り、仲間と働き続けるために、日々の数字から目をそらすことはできない。

け、れ、ど。

だ、け、ど。

ここからが今日の本題です。

一日の出来事を売上だけで振り返ると、大切な何かがこぼれ落ちてしまうよ、って話です。

スタッフが、昨日までできなかったことを、自分でできるようになった。(嬉しい)

お店の前で、その日初めて会った人に近所のお店を紹介したら、「あの店、よかったよ」とわざわざ戻ってきてくれて、そのままついつい立ち話になった。(良かった良かった)

こんなことが、僕の日常にはよくあります。

まぁ、立ち話をしているこの時点で、売上は0円。笑。

でも結局、僕はそういう時間が、好きなんだと思う。

もちろん、それだけで店は続かない。

でも、それがなかったら、僕は何のために店を続けたいんだろうか、とも思う。

さて、ここでひとつ質問です。

「白浜の魅力は何ですか?」

この先を読む前に、ちょっとだけ考えてみてほしい。

「温泉や海の美しさ!」

そんな声が聞こえてきそう。

もちろん、僕もそう思う。

そして僕は、場所と一緒に、人の顔も浮かぶんです。

試しに、あなたの好きな街を思い浮かべてほしい。

その景色と一緒に、誰かの顔が浮かんできませんか?

バックパックを背負って、一人で旅した国。

心細くてたまらない日に、助けてくれた現地の人。

あるいは、親友と旅した場所や、学生時代を友人たちと過ごした街。

旅の途中でふらっと立ち寄った店で、思いがけずマスターと話が弾んだ夜もあったり。

そう、振り返れば、いろんな場所の記憶に、誰かと過ごした時間が重なっている。

懐かしいな。

あの人、どうしてるかな。

今度、また会いに行こう。ってね。

白浜にも、景色と一緒に、そんなふうに思い出してもらえる場所や人が増えたら、僕はうれしい。

「また行きたい」の中に、「また会いたい」がある街。

店をやっていて、自分も誰かにとっての「また会いたい人」になれたら、やっぱりうれしい。

思うようにいかず、焦る日もある。

余裕がなくて、目の前の人との会話さえ、後回しにしてしまったこともあった。

だからこそ、忘れたくない。

僕が続けたい店には、どんな時間が流れていてほしいのか。

誰かが白浜を思い出したときに、僕らの店で過ごした時間も、ふっと浮かんでくれたらうれしい。

この先いつか、

「むかし白浜に、九十九って店があってね」

なんて、誰かが話してくれたら。

\ 求める人材 /

RECRUIT →

TOP